新しいことを始める際には目標を立てたり、将来のビジョンやイメージがとても重要になります。店舗設計でも理想の店づくりができるよう、コンセプトをもとに進めていきますが、100%実現させるにはどんな準備が必要になってくるのでしょうか。ここでは、店舗づくりのベースとなる物件選びの際の方角や向きにまつわるポイントをご紹介します。
1. 建物と方角
昔から建築物と方角は深い関係があります。寺社仏閣などは、その風土に合わせた緻密な計算の上に建築されています。大昔の話になりますが、そもそもは湿度の高い夏を基準に建物は設計されていたとききます。その後、四季が巡る際に陽当たりを気にするようになり、一日中陽のあたる南側が好まれていったと言うわけです。
現代では、賃貸物件の広告などでよく目にするフレーズを思い浮かべてください。「南向きの明るい部屋」「南東角地」と聞くだけで、方角がもたらす様々なイメージがわいてきます。南や東を謳う物件に比べ、北向きや西向き物件は価格が2〜3割手頃だったりするのには「湿っぽい」「暗い」「西陽がキツい」などマイナスイメージが定着しているからかも知れません。ただし、時間や階数などによっても体感は違いますので、イメージにとらわれず物件選びは実際に見学してから判断しましょう。
2. 商用物件選びの注意点
開業の際には、商用物件を選ぶことがほとんどだと思います。商用物件においても方角がもたらすイメージは一般的に同じですが、居住空間ではないため、そこまで重要視せず物件選びをする場合もあるかと思います。用途に応じた部屋の割り振りや設計ができれば問題ありませんから、場合によっては割安で好物件を手に入れるチャンスでもあります。百聞は一見にしかずです!
- 南側の日当たりを意識しすぎて、夏場暑くなり、エアコンの効きが悪くなる。お客様を不快にさせるだけでなく、光熱費も上がる。
- 不具合なポイントを回避しようと、動線が複雑になる。無駄な動きが増え、回転率にも影響してくる。
- 無理な配置が設備のパフォーマンスを悪くし、ランニングコストがかかる。せっかくの最新機器も存分にアピールできない。
3. まとめ
理想の店舗づくりを実現するには、実は物件の建ち方、方角が大きく関わっています。立地条件や環境を見て物件選びをされる方がほとんどですので、土地から選ばれる場合を除いては、そこまで方角は重視できないのが実情かも知れません。しかし、やりたいことがやれる環境を整えるには、ぜひ抑えておいてほしいポイントです。参考にしてみてください。