自然の中にいると、知らないうちにリラックスでき、落ち込んでいた気分も明るく前向きになるような気がします。実際、植物には”心理的効果”や”生理的効果”と言われる作用があると科学的に証明されています。
室内空間においても同じです。空間の中に観葉植物など、緑の植物を取り入れることで同じような効果が得られます。リラックス効果やストレスの軽減、空気をきれいにしたり、湿度調整の機能も果たしてくれます。インテリアとしては、空間のアクセントとして欠かせないアイテムですし、センスのいい空間には必ずあります。緑が一つあるとないでは雰囲気がガラリと変わりますので、積極的に取り入れてみてください。
1. 観葉植物とは
観葉植物とは「葉やその色合いを楽しみ、自然な雰囲気を醸し出すために育てる植物。葉の形状、色彩、斑などの模様・造形美を深く味わい、鑑賞する。」などと書かれてあります。オフィスや家庭にもありますし、花屋さんやホームセンターで売られているのを目にすることも多いかと思います。気候の変動にも強く、あまり手をかけずに季節を問わずに楽しめるものがポピュラーです。
商業用としては、専門のリース会社も存在します。それぞれの環境に適した性質のものをチョイスしてもらえるだけでなく、イベント時や季節に応じた植物をディスプレイしたい場合、なかなか売っていないような大型のもの、似たようなものを複数個揃えたい場合など、様々な使い方ができます。お手入れが苦手という場合にも検討してみるといいでしょう。
2. 観葉植物とは
空間内に緑があることで、デザイン性がグンと高くなります。ただし、あればいいというものでもありませんので、しっかりと計算したうえで配置するようにしましょう。高さや大きさ、葉の形、置く位置、場所によってはメンテナンスの仕方なども考慮しておく必要があります。お客さまの邪魔になったり、あれはなんだ?と不信感を抱かせてしまうような見た目では失敗です。空間に自然とマッチするようなものを選びましょう。
観葉植物には、科学的にも多くの効果があります。森林浴やアロマテラピーなどは、植物の力が自然治癒力を高め、健康維持や疲労回復に役立つ事で良く知られています。木々や植物が放出する揮発性の化学物質は、自律神経を整え、精神をリラックスさせる効果があると言われています。防虫効果や殺菌作用の他、消臭効果もあり、空気清浄機のような役割も持っています。緑色には、能の活性化や目の疲れを和らげてくれる働きがあります。見た目以上の効果が期待できそうです。様々なメリットを見つけてみましょう。
3. 観葉植物の飾り方
観葉植物の飾り方にはいくつかのポイントがあります。
一番簡単で見栄えのする飾り方は、大きな背の高い植物を部屋の隅に置きシンボルツリーとして扱うことです。シンボルツリーは、大きく、存在感があるのでパッと目を引きますし、さみしいと感じる空間を埋めるように意識して置くと効果的です。
天井が高ければ背の高いものを選び、広い空間であれば枝や葉が横に広がったものを選ぶと良いでしょう。狭い空間に、背が高く葉の大きな観葉植物を置くと圧迫感が増し、窮屈になります。そんな場合は、入口から見て一番奥の隅、窓側などに置くと奥行きが生まれ、空間を広くみせてくれます。
小さな植物は床にそのまま置くと、目が届きませんので飾り方に工夫が必要です。リズムよく複数まとめて並べたり、吊るしてディスプレイする方法もあります。鉢などで変化を楽しむのもいいでしょう。等間隔や左右対称に配置すると、空間がひき締まります。
置く場所や部屋の広さを考慮しながら、最適なサイズのものを選びましょう。什器や家具とのバランスも大切ですので、観葉植物ありきでインテリアやディスプレイを考えるのは避けましょう。
4. オススメの観葉植物
初心者にも育てやすい観葉植物をご紹介します。インテリアとしても見栄えのするものですので、コンセプトに応じて利用してみてください。
ドラセナ・コンシンネ
熱帯の植物ですが、比較的育て易く、明るい日陰でも育てる事ができます。日光の好きな観葉植物で、室内では明るい方向に茎が伸びていきます。種類によっては赤っぽい色のものもあります。新築祝いや開店祝いなど贈答用としても人気があります。
サンセベリア
赤道に近い国の植物で、乾燥に強く2〜3週間水やりを忘れたくらいでは何の問題もありません。ただし、水やりのやり方やタイミングを間違えると、枯らしてしまう原因となりますので注意が必要です。空気を浄化して、マイナスイオンを発生させる働きがあり人気があります。
オリーブ
地中海沿岸など雨が少なく温暖な気候を原産地としながら、寒さにも強いという面も持ちあわせています。室内にある植物というよりは、山や庭など外で育っているイメージが強いですが、花や実をつけ、色々な表情を楽しむことができ、観葉植物としてもとても人気のある植物です。室内や戸外など、植え方によって大きさを調整できるのもポイントです。
多肉植物
乾燥地帯生まれの、太陽が大好きな植物です。サボテンをはじめとする、おもちゃのような愛らしいぷっくりとした肉厚のフォルムが近年人気を集めました。上へ伸びるタイプ、横に広がるタイプ、その場で育つタイプ、垂れるタイプなど様々なタイプがあり、形もユニークなものが多く、見ているだけで飽きません。それらを利用してジオラマを作ったり、ペットを飼う感覚で育てる方もおられるほど、インテリア性の高い植物です。
5. まとめ
いくら完璧な空間をつくってもなにかが足りない時、観葉植物を使って空間に緑を取り入れてみてください。インテリアやディスプレイの一部としてだけでなく、日々の慌ただしい時間にも変化をもたらしてくれるはずです。植物は勝手には育ちませんので、お手入れが必要になりますが、ケアすることで気持ちも豊かにしてくれることでしょう。