失敗は成功のもと。今回は、起こってしまったトラブルからみる美容系サロンの経営の考え方を解説いたします。これから開業をお考えの方はもちろん、既にトラブルに見舞われておられる方もご参考ください。多くの方が抱えるトラブルを、対処法を手がかりに解決策を導きます。
1. 問題:お客様が来ない、少ない、増えない
どのような商売もお客さまがいないと成り立ちません。開業するにあたり、お店の広告・宣伝活動を行わない方はいらっしゃらないと思いますが、新規のお客さまが「来ない」「増えない」では、リピーターとして再来店していただけるお客さまの確保も厳しいでしょう。集客がうまくいかないことは、廃業につながる切実な問題です。
2. 解決策
事前集客の強化、ツールの再考
お店をオープンしたのにお客さまが来ないというのは、オープン前にお客さまにしっかりアピールできていななかったということになります。
ネット社会ですので、個人的にもホームページやブログ、SNSを利用している人がほとんどでしょう。簡単にたくさんの人に情報を発信することができ、事業を始めるにあたっても欠かすことのできないツールです。それらがあればある程度の宣伝効果を得られるように思いますが、問題はそれらが適切であったかどうかという点です。
初めてのお店に行く際、だいたいのお客さまはインターネット検索し、さらには口コミサイトなどを活用してリサーチをし、来店に至りますが、そう言った行為は興味関心のある方、ネット関連に強い方だけに限定されてしまいますので、並行して他の媒体でも、出店するエリアの方に向けて広告活動を積極的に行う必要があります。
まずはチラシやフライヤー、フリーペーパーなどでオープンの告知をしっかりしておきましょう。オープン記念のキャンペーンをすることも集客につながります。割引クーポンや来店特典などを記載しておくといいでしょう。
既存のお客さまやご紹介のお客さまがある場合も、今後リピーターになっていただけるようなシステムを考えておきましょう。
エリア、店舗形態の再考
やはりある程度の人通り、商売に適しているエリアを選択することをお勧めします。人気のエリアは店舗賃料が高かったり、他店との競争が激しく少し尻込みをしてしまうかも知れません。かと言って、リサーチせずにイメージだけや、単純にお気に入りのエリアを選んではいけません。人通りが少ない、店舗までの道のりが複雑、店舗と街の雰囲気が合わないなども要注意です。
当たり前ですが住宅街より繁華街、自宅サロンより店舗やテナント出店の方が人通りがあり、集客率は高くなります。
ご自身の経営目標をしっかりと立てたうえで、エリア選択は慎重に行いましょう。
コンセプトの見直し
良い店舗づくりは、コンセプトがいかにしっかりしているかによって決まります。そのコンセプトを元に、サービス内容、内装デザインも決まってきます。曖昧なコンセプトで経営をしていてはお客さまも混乱してしまいます。また来店したい!と思わせるアピールポイントをしっかりと打ち出しましょう。
ただし、コンセプトはオーナーのこだわりをアピールするものではありません。お客さまファーストを第一に考えましょう。美容系サロンのサービスは、直接お客さまに触れ、至近距離で施術を行うことが中心になります。お客さまの目に見える場所だけでなく、隅々まで清潔感ある空間を心がけましょう。居心地の良さは再来店を促すことにつながります。
3. まとめ
初めての開業では、不慣れなこともあり、経営を軌道に乗せるにはたくさんの努力が必要になります。お客さまの獲得は理想通りいかないこともあるでしょう。一つ一つ問題を取り除いていき、自店のコンセプトにあった経営スタイルを見つけましょう。他店をリサーチしたり、直接お客さまから意見を聞いたりするのも現状を打破するいい機会となるでしょう。