ドア、扉は建物内・外の出入り口に取り付けられるただの板だと思っていませんか?最近は住宅でもその家に応じた様々なデザインが施されています。マンションでは、玄関扉にカラフルな色を取り入れて、遠くから見た時に建物全体を愉しめるようになっていたり、重要なデザイン要素の一つで、建物の顔としての役割も果たしています。
室内空間においては、デザイン面だけではなく、より機能的な面を重視することとなります。誤った取り付け方をしてしまうと、動線が複雑になったり空間を有効利用できなくなってしまいます。
今回はそんなドア、扉の室内空間での取り入れ方をポイント解説いたします。
1. 魅せるデザインを楽しもう
ドア、扉にはデザイン的要素がたくさんあります。
材質を木にするか、ガラスにするか等で全く印象は違ってきますし、光の入り込む面積によって、空間の明るさ等も調整できます。明かり採りに斜めや丸のデザインを用いることも可能ですが、ドアや扉自体はどうしても長方形になりますので開け閉めを行うハンドル、取っ手と呼ばれる部分に個性的なデザインを選ぶことで、簡単に、グッとデザイン性を高めることができます。
ドアや扉を利用する際には、絶対に触れることになる部分です。店舗などに用いる際は個性、こだわりをアピールできるポイントにもなります。シンプルなものも多いですが、装飾の美しいものもあります。その際は握りやすさや手触り等に配慮した選び方をすると良いでしょう。
2. 閉方法で使い分けよう
引く、押す、スライドする等、場面を想定して開閉方法を考えてみましょう。
一般的な開き戸タイプは、開け閉めする際に生じるスペースの確保が必要です。狭い空間には不向きです。動線や諸々のレイアウトを考えてから選択しましょう。
逆に狭い空間を有効活用できるのが、折れ戸や引き戸タイプです。折れ戸タイプは、開ける時に扉部分が手前に折り畳まれるのでその分のスペースは必要ですが、開き戸タイプの1/3程度で済みます。出入り口というよりは収納部分などに利用されることが多いです。間仕切りとしての利用もあります。
引き戸タイプは開け閉めの際に出っ張りが生じません。軽い力で動かすことができたり、バリアフリー対策などにも用いられますが、壁の厚みが必要になったり、開口部の位置によっては設計内容に制限が出たりしますので注意が必要です。
3. まとめ
本来ドアや扉は「開口部を閉じ、内部空間と外部空間を遮断する」役割を持っています。さらに素材や開閉方法によって、空間をより快適なものにします。いつの時もミステリアスで、見えない部分にはイマジネーションをかき立てられます。1日に何度も触れる場所ですから、機能性も踏まえ、コンセプトに合った雰囲気のドアをみつけてみてください。