簡単に始められるネットショップとは違い、やはり実店舗として自身のお店を構えたいとお考えの人は多いと思います。最初はああしたいこうしたいが山のようにあり、ワクワクがいっぱいで夢は広がるばかりです。しかし、現実味を帯びてくると予算のことが気になったり、手続き等で慌ただしたく時間が過ぎてしまうこともしばしばです。なんとなくオープン時期を迎えてしまう事がないように「魅せるデザイン」を意識して、予算内でも納得のいく店舗づくりを実施しましょう。今回はアパレルショップを例に店舗づくりのポイントをご紹介します。
1. ブランディング
どのようなお店でもそれぞれのコンセプトやカラーがあり、それらをもとにして内装デザインなどが決まります。他店との違いをより明確に打ち出すことで、そのお店の力=ブランド力が高まります。ターゲットを引きつけるための重要なポイントですので、しっかりおさえておきましょう。
セレクトショップ
セレクトショップは、店主の好みや個性によって品揃えをした店のことを指します。衣類や家具、雑貨などトータルでライフスタイルを提案するような店舗とは違って、アパレルショップでは洋服や靴がメインになります。異なるブランドの商品を同じ空間に陳列するわけですから、ブランドではなく、それぞれの商品がキラリと光る見せ方が必要になってきます。「これを扱いたい」と思った理由などを大切にして運営していきましょう。ひとつひとつの商品に愛着を持ち、その良さを説明できるようにしておければ理想的です商品一つ一つへのこだわりが強く出る店舗となりますので、内装デザインは控え目するのをオススメします。ただし、控え目なうえに商品数が少ないと、店舗の魅力も半減してしまいますので、種類や点数にはよく注意してから空間づくりを行いましょう。
オリジナルショップ
セレクトショップとは違って、独自のオリジナルの商品を取り扱うのがオリジナルショップです。オリジナルブランドであることを全面に出します。コンセプトからイメージをつくり、ブランドロゴが重要なデザイン要素となります。さらにブランドのコンセプトカラーなども用いて、店舗全体で統一感を出します。たくさんの商品を並べるというよりは、商品のデザインがはっきりとわかるようなレイアウトがオススメです。コンセプトをしっかり反映させた内装デザインにしましょう。
2. ディスプレイと動線
アパレルショップには人が身につける商品が売られているわけですから、スタイリングの参考となるトルソーや試着の際の鏡などがあると親切です。お客さまの目線に立って、場所や仕様に注意しながら設置しましょう。通行や陳列の邪魔をしていたり、他の商品が見えないようでは意味がありません。トルソーは目につきやすいエントランス横や店舗の中心において演出で魅せたり、鏡は可動式にするのか備え付けにするのかなど、スペースや動線を考えてよく検討してみましょう。陳列棚についても同様です。あまりに背が高いものは圧迫感がありますし、低いものはかえって商品が見えづらかったりします。些細なことでも購買意欲は下がります。また、外から店舗を眺めてみることも重要です。お店に一歩足を踏み入れてもらえるような工夫を考えてみましょう。
3. ディスプレイと動線
店舗にはそれぞれのコンセプトがあり、それに合わせて内装デザインを行うことになります。内装デザインは店主のこだわりを存分に発揮できるところですし、集客を左右する重要な役割も担っています。たくさんの工夫がされた店舗にはとても魅力があります。しかし、初期費用をかけすぎると後の経営に支障をきたすのも事実です。経営が上手くいっていても、無理な計画を実行したばかりにその費用の回収に四苦八苦していては元も子もありません。初期費用は抑えられるところはしっかり抑え、今後の経営に備えましょう。商品以外のところにお金をかけすぎないように注意しましょう。
4. まとめ
商売に必要なのは商品に愛着を持ち、自信を持って販売するということです。愛着を持って商品をアピールすればお客さまの心を動かせます。アパレルショップの主役は洋服ですから、ブランドのコンセプトをしっかり把握したうえで、それらが引き立つような内装デザインになるようにしましょう。商品、内装、照明やインテリアなど、全てが一つになって空間をつくりあげるのが理想的です。こだわりを押し付けないような空間づくりを心がけましょう。アパレルショップはファッションに敏感な人は頻繁に来店されますし、流行のサイクルも年々早くなっているように感じます。新商品が入荷されればすかさずお客さまに伝える必要があります。お客さまを飽きさせない工夫を凝らすのも大事なポイントです。