弊社が大阪豊崎で店舗デザイン・設計・内装工事した美容室の様子です。
この記事ではお店の現地調査から竣工までの工事の様子をまとめております。
これから美容室を開業される方や改装される方は是非参考にして下さい。
- 現地調査
- プランニング・平面図
- 間仕切・下地工事
- 設備工事
- 間仕切・ボード工事
- セット面工事
- 収納棚工事
- 受付カウンター工事
- ファサード工事
- 塗装工事
- シャンプー台設置工事
- タイル工事
- クロス工事
- クローゼット工事
- まとめ
現地調査
場所は、新御堂沿いで付近には若者で賑わう梅田(茶屋町や中崎町)があり、駅からは少し離れますが、人通りも多く大変いい立地になります。1階の路面店で広さは12坪になります。建物自体は、鉄骨造と一部木造で、築年数も古く決して良い状態とは言えませんが、そこはデザイン力と他社に負けない工事の技術力で、カバーできそうです。電気やガス等や水道などの設備面でも、特に大きなは問題なく、美容室を開業できる物件といえます。
稀に、工事業者に現地調査を依頼する前に、契約を済ませるお施主様がおられますが、それはリクスが高すぎるのでやめて下さい。素人の方や不動産業者では、美容室に適した(開業可能かどうか)物件は判断できません。契約後に美容室”不可”(ビルの設備的に)の物件だと判明しても遅いです。必ず契約前に工事業者に現地調査を依頼して下さい。その方が契約後のトラブルも避けれますし、工事費用が安く抑えれる物件かどうかも判断できます。
こちらが工事前のファサードになります。上部の看板や飾り柱やエントランスドアなど、ファサードは全て解体予定で、自動販売機も撤去します。12坪の広さからすると、ファサード面が広いので、お店の前を行き交う人に十分アピールできそうです。
こちらが工事前の店内になります。スケルトン状態ではなく、天井や一部の壁面や設備(照明や換気など)がそのままです。今回ビルのオーナー様の方で天井や壁面を解体していただけず、解体作業はこちらですることになりました。不動産会社と交渉する上で、前のテナントの間仕切りや残置物が多い場合は、スケルトンで引き渡しでもらえないか交渉してみるのも一つの手だと思います。前に入られてたテナントが同業種の場合以外、再利用できる物は少なく、結果的に解体費用が発生するのであれば、スケルトンで引き渡してもらった方が工事費用が安くなる場合が多いです。この辺りも、工事業者に現地調査してもらった際に詳しく聞くといいと思います。tricoでは店舗デザインや設計や内装工事以外にも様々な面でお客様をアドバイスやサポートさせて頂きます。
プランニング・平面図
こちらが美容室の平面図になります。店内のスペックは下記になります。
- セット面 2面
- シャンプー台 1台
- 受付
- 待合
- トイレ
- スタッフルーム
12坪と決して広いとは言ない店内に、上記のスペックを落とし込むとなるとプランニングの幅も狭まります。また、排水の位置が店内奥(図面上部)と決まっていることもあり、水廻り(シャンプー台・スタッフルーム・トイレ)はどうしても固定されてしまいます。店内入って左手が受付カウンター、右手が待合になります。受付横に、横並びでセット面が2面あり、店内奥にシャンプー台が1台あります。セット面の後部には、トイレの出入口の目隠しとして、商材や雑誌の棚を作成しました。テナントの中央部に構造用の柱も、この棚の中に隠されております。1畳程度の収納庫も確保でき、お施主様のご要望通りのスペックでプランニングが完成しました。
間仕切・下地工事
墨出しも終わり、間仕切工事をしている様子です。今回は12坪と狭いので、設備の仕込みと並行して作業しております。天井に見えるのが換気のダクトになります。ぶら下がってる電気の線は、コンセントか照明の線だと思われます。今回は、前に入られてらテナント様から再利用できる設備機器(空調・給換気・ガス給湯器・照明など)は無く、全て新調することになりました。
設備工事
こちらはスタッフルームとトイレの床下です。床下には、給水と排水は引き込まれているため、床上げが必要になります。今回、水廻り箇所(スタッフルーム・シャンプースペース・トイレ)は全て床上げが必要になります。床上げは20センチ以内で1段で納まるようプランニングしています。
間仕切・ボード工事
間仕切り工事も終盤に差し掛かりました。天井にはエアコンも設置されボードで塞がれいます。最終的には中央の梁の部分もボード貼り予定です。間仕切りの下地にもボードが貼られ、完成の形が少し感じられるようになってきました。ボードが貼られていない左の壁面には、セット面用のミラーが取り付けられる予定です。
セット面工事
こちらが、セット面の壁にボードが貼られた様子です。ミラーが取り付けられる下には、お客様に提供するドリングや、雑誌を置けるカウンターテーブルを取り付けております。ミラーとミラーの間のデットスペースにも面台を作成し、ドライヤーや美容商材を置けるようにしております。ドライヤーのコンセントも、目立たないようミラー取り付け部分の側面にしております。
収納棚工事
こちらの壁面は、トイレの出入口前の収納棚になります。来店されたお客様用の雑誌や、美容商材を置くスペースとなっています。下部にはスタイリストのワゴンが収納できるよう、計算して設計しております。弊社ではスタリストの目線で考え、設計を行っておりますので、忘れがちなワゴンや美容機材の収納も使い勝手よく設計させていただきます。
受付カウンター工事
こちらは受付カウンターを制作している様子です。予算が取れるのであれば、家具工場で作成し現場納品するのですが、予算が厳しい物件では、現場で大工さんに制作してもらってます。もちろん、家具工場で作成する造作家具の方が、出来上がりの精度は高いですが、その分コストは大幅に下げることが可能です。
これが完成した受付カウンターです。現場で大工さんが制作したとは思えない出来栄えです。荷物台も取り付けてもらい、あとはこれに塗装して仕上げます。
ファサード工事
こちらがファサード工事の様子です。シャッターの内側に外壁を作成しております。外壁の一部にはスチールサッシ(ガラス窓)とスチールドア(入口扉)が取り付けられます。ガラス窓の枠は木の方が費用が安くつきますが、ここはお施主様のご要望でスチールで制作しました。緑部分の上部の看板や飾り柱もこれから仕上げていきます。
塗装工事
こちらはカウンターやテーブルなど、木の部分に塗装する色を現場で決めている様子です。塗装の職人さんに色を調合してもらい、色味をお施主様に確認していただいてます。木の塗装は一度濃い色で塗装してしまうと、薄く戻す事ができません。最終的な完成度を高め、お客様に納得していただくためにも、現場で確認していただいております。今回は落ち着いたダークブラウン色で塗装します。
シャンプー台設置工事
こちらはシャンプー台が設置された様子です。タカラベルモントのYUMEシリーズになります。YUMEシリーズは、他のシャンプー台と比べ大きいのが特徴です。当たり前ですが、その分設置スペースも必要です。今回はぎりぎり設置できました。シャンプー台後部には、収納棚を設置予定です。この収納棚は現場で大工さんが作成することができないので、家具工場で制作後、現場納品になります。
タイル工事
こちらはブリックタイルを貼った様子です。エイジングかかったブリックタイルがいい味をだしております。最近ではよくできたタイル調のクロスもありますが、やはり本物のタイルとは雲泥の差です。もし予算に少しでも余裕があれば、このようなタイルをオススメしております。
クロス工事
こちらがクロス工事の様子になります。ほぼ全ての仕上工事が終わり完成といえます。壁面は白の塗装調のクロスに、一部ブリックタイルを張っています。カウンターや木製台はダークブラウン色で塗装しております。床は傷や汚れにも強い、フロアタイルとなっております。躓きや転倒防止の意味合いもあり、セット面の床と1段上がるシャンプー台の床で、フロアタイルの種類を変えております。木製部分以外は、全体的にすっきりとした店舗デザインで、ポイントのブリックタイルがアクセントになっております。
クローゼット工事
カウンターの後ろには、お客様のカバンやコートをかける収納棚を作成しております。こちらも、受付カウンター同様、コストを下げるため、現場で大工さんに制作してもらいました。
まとめ
これで最後に美装工事(クリーニング)が入り、竣工・引き渡しとなります。ご依頼から内装工事完成まで、約3ヶ月かかりました。工事の大きなトラブルもなく無事に引き渡しを迎えることができました。お店のデザイン的にも、内装工事のクオリティ的にも納得いく出来栄えで大変満足しております。
tricoでは美容室や理容室やエステをはじめ美容関係の店舗デザイン・店舗設計から内装工事まで一括で請け負っております。開業ご検討されてるオーナー様や、改装をお考えのオーナー様は、是非一度ご相談下さい。精一杯お手伝いさせて頂きます。