今回は店舗の高級内装仕上材として欠かせない、天然石について詳しくご説明致します。天然石といった呼び方よりも、大理石や御影石といった名前の方が馴染みがある方が多いのではないでしょうか。大理石や御影石は、天然石の中の種類の名前で、他にも代表的な名前だとライムストーンがあります。同じ天然石でも、種類によって、様々な特徴があり、内外装の仕上材として使用する場合も、メリット・デメリットがあります。ここでは、天然石の種類の説明から特徴まで、詳しくご紹介いたします。
1. 天然石の種類
大理石
大理石とは、長年の時間をかけて、貝や動物の骨などが海底で蓄積されてできた、石灰石(ライムストーン)が変質し、結晶化した石のことをさします。英語名ではマーブルと呼ばれるだけあり、ひとつひとつ異なったマーブル模様が特徴の石です。大理石は、古代から建築の材料として使用されており、彫刻材としても広く普及されていました。
大理石の中でも、多くの種類に分類されており、白系で有名なアラベスカートや、黒系で有名なグリージョカルニコや、茶色系ではティーローズ等があります。どれも、ベース色とは異なる色でマーブル模様が入っており、大変高級感が感じられる見た目となっております。
御影石
御影石とは、花崗岩の一種で、マグマが地球の地下深くで固まってできた石のことをさします。神戸市の御影地区で産出されたことが、名前の由来といわれています。日本では、墓石として使用されることが多く、馴染み深い方も多いと思います。
石としての特徴は、大変硬く、すり減りにも強く、耐久性に優れていることから、外構の床や壁面やカウンター等によく使用されます。また、表面を磨き上げることで、綺麗な艶がでることから、内装材としてもよく使用されます。日本以外にも、インドや中国をはじめ、世界各国で産出される天然石でもあります。
ライムストーン
ライムストーンとは石灰石のことで、地球が長年時間をかけて、貝や動物の骨などを海底で蓄積させて作った石のことをさします。石が形成されるまでに、熱を受けていないということもあり、建築石材の中では一番柔らかい天然石になります。
色味も薄いベージュからイエロー系と限られており、暖かい質感が特徴です。近年では、大型百貨店や商業施設の内装壁として使用されることが多く、大変人気の建築石材になります。ただ、吸水性が高く柔らかいのが特徴の石なので、内外装の床材としては適しておりません。
2. まとめ
今回は建築石材として有名な、大理石・御影石・ライムストーンをご紹介しました。天然石は種類により様々な特徴があり、使用用途を考えて使わなければなりません。また、通常のタイルに比べ金額も高く、市販の物では種類や形状も限られます。しかし、他にはない高級な見た目と質感は、内装のグレードを格段と上げる素晴らしい素材でもあります。
こういったことから、天然石を仕上材として選ぶ場合は、使用する石の特徴をしっかりと把握し、金額をかけた分、一段も二段もグレードアップできるような、内装デザインにしましょう。お店の店舗デザインや設計や内装工事でお困りの方は、是非ご相談下さい。