売上と集客が上がる美容室・理容室・ネイルサロン・エステサロン等、美容系サロンの起業方法をお教えいたします。今回は起業後の経営面にスポットを当ててご説明いたします。経営を安定させる長期的な資金計画から、コンセプトやビジネスモデルの考え方まで、これから開業・独立・起業されるオーナー様は是非参考にして下さい。
1. 問題:経営が下手、上手くいかない
開業当時は1日の流れを掌握するのも難しく、日々手探りの状況が続くこともあるのではないでしょうか。お客さまとして、気の知れた仲間がオープンをお祝いにやってくることも多いかと思います。仲間たちの存在は大きな力になりますし、せっかくなので無料でサービスしてあげたいと思うのならこともあるでしょう。
また、他のお客さまにもその感覚で色々サービスをしてあげたくなる気持ちも分かります。しかし、ズルズルとそういった状況を続けていると、本来あるべき経営スタイルを確立するのがなかなか難しくなってしまいます。ビジネスを始めた以上、経営者として気持ちの切り替えは大切にしなければなりません。
2. 解決策
長期的な資金計画
一般的に、事業を軌道に乗せるには少なくとも数ヶ月はかかるとされています。長引いてくると資金面で問題がでてきます。経営が不慣れであれば、さらに事態は深刻です。
どのような業種でも事業を始めるにあたって、内容や規模に見合った資金が必要になります。オープンまでにかかる物件の契約料や家賃、内・外装工事費、宣伝広告費などの初期費用は、ある程度めどをつけてから早々に準備しますが、それと同時にオープン後一年間くらいの運転資金を確実に用意できる人はどれくらいいるでしょうか。
オープンしたので、その後の資金や費用についてはその都度、売上から捻出しようと考えていては苦しい状況が続くことが予想されます。半年から一年の間は、オープン前に準備した開業資金を使って運営することをオススメします。さらに、いざという時のための余裕もあれば言うことはないでしょう。
コンセプトとビジネスモデルの確立
ネイルサロンを例に挙げてみます。
美容系サロンの中でも、ネイルサロンは比較的少ない資金で開業できることから人気があります。広い敷地や路面店でなくても、テナント出店や間借り、自宅などの狭いスペースでも開業が可能である点も魅力の一つです。
しかし、良いことばかりではありません。簡単に始められるからと、趣味の延長で事業を始めてしまっては、たちまち窮地に陥ることになります。お客さまとの距離も近いですから、親しくなったお客さまに採算を度外視した過剰なサービスをしたりするのも、経営を悪化させることになりかねません。甘い考えにはリスクが隣り合わせていることを忘れないようにしましょう。
趣味でネイルをするのと、ビジネスでネイルをするのは全く別物です。ビジネスとして始めるからにはしっかりとしたコンセプトのもと、ビジネスモデルを確立させた上で、準備を進めましょう。また、いくら売上を上げても、経費に消えてしまうようでは成功できません。費用をどこにいくらかけるか、専門家と話し合うことも良いでしょう。高い技術を持って、質のいいサービスができるような経営スタイルを考えましょう。
3. まとめ
お客さまを集めることができても、それを上手にさばくことができなければ、経営がうまくいっているとは言えません。せっかく来ていただいたのですから、お客さまに満足して帰っていただけるようなサービスをして、それに見合った対価を頂けるように努力しましょう。
人はたくさんの失敗をして学び、それが経験となり知識となって以後の生活に役立て、成長していきます。経営においても同じです。ネイルサロンのように開業のハードルが低ければ、経営も簡単なのではないかと思いがちですが、逆に廃業する確率が高いのが実情です。簡単なビジネスなど存在しません。開業の始めやすさや規模の大小に関わらず、しっかりと売上げ目標を立てましょう。予算や資金調達は無理のない範囲で、確実に行い、経営者として、一スタッフとして楽しみながら運営できる環境づくりをしましょう。
そして、お客さまには居心地のいい空間を用意しましょう。居心地のいい空間は、お客さまをリラックスさせるだけでなく、購買意欲をかきたてたり、リピーターの獲得にも効果があります。他店にはない素敵なコンセプトを打ち出しましょう。