近年、日曜大工とされていた自宅の改装や修繕、いわゆるリノベーションの様子が様変わりして来ました。DIYと呼ばれ、百円ショップで驚くようなおしゃれなインテリアグッズが買えたり、ホームセンターで様々な資材が簡単に手に入ったり、女性人気も高騰しています。趣味もこうじて、自店の内装も手掛けたいとお考えの方もいるでしょう。しかし、店舗の内装工事において、基本となる電気、ガス、水道の3工事ついては必ず資格を持った人が行う必要があります。トラブル回避のためにも規則にのとったうえで、DIYを取り入れていきましょう。
1. 電気工事
電線の接続など、一般用電気工作物の配線工事は「電気工事士」が施工しなければならないと電気工事士法により定められています。スイッチやコンセントや照明器具の増設や新設や交換は電気工事士の資格が必要になりますが、インターホンやスピーカーなどの工事には資格は必要ありません。
資格が必要な作業は下記と定められています。
1. 電線相互を接続する作業
2. 電線を造営材に固定する作業
3. 配線器具(スイッチ、コンセントなど)を取り付けたり、それに電線を接続したりする作業
ちなみに電気工事士の資格には一種と二種の2種類あります。一種と二種では仕事ができる内容が違います。一種は工場やビル等の大型施設での施工が可能で、二種では住宅や小型の商業施設に限られます。勿論、一種の方が難易度が高くなります。
2. ガス工事
ガスの場合、個人で工事を行うのは不可能に近いでしょう。一般的にガス管の工事は内管工事と呼ばれ、指定業者が決められています。都市ガスの場合、「日本ガス協会 簡易内管施工士」が行います。まず、ガス工事業者が、簡易内管施工登録店としてガス事業者と契約します。工事完了後には、ガスメーター下の管に規定のラベルを貼ることが義務付けられていたり、個人で作業できることはまずありません。
3. 水道工事
工事の際、上水には「給水装置工事主任技術者」が、下水には「排水設備主任技術者の有資格者」が施工、もしくは管理しなければならないと定められています。電気工事同様に、公設の水道管に繋ぐ給水以外の工事には資格は必要ありません。また、便器や手洗器や水栓などの機器の交換などは、個人で行っても問題ありません。
まとめ
DIYの魅力はなんといっても達成感と満足感です。完璧でなくても、自らの手で大切なお店を手がけた喜びはひとしおです。基本的な工事の除けば、DIYを駆使して理想の店舗づくりを実現できるかもしれません。時間はかかりますが、経費の削減なども期待できます。「せっかく完成したのにオープンできない」事態を避けるためにも資格工事はしっかり確認しておきましょう。少し自信がない場合は、DIYを代理で行ってくれる内装業者も増えていますので、検討してみるのもいいでしょう。