店舗設計にはいくつかの工事がありますが、仕上がりの美しい店舗を完成させるには下地作業がとても重要になります。ここではその一つの、壁や天井の骨組みをつくる「軽天・軽鉄・LGS工事」をご紹介します。
1. 軽天工事とは
軽量な金属素材を使って、壁や天井の骨組みをつくる工事のことです。0.5mm程度の薄くて軽い鉄板(LGS)を使うことから、軽鉄工事、LGS (Llight-Gauge-Steel) 工事とも呼ばれます。一般住宅ではあまり見られませんが、店舗はもちろん、病院などの工事ではごく当たり前に行われています。
工法としては消防法が見直され、防火基準が厳しくなった昭和の後期から一般的な工事として定着してきました。それまでの、大工さんが柱を1本ずつ削りだして作業していた頃と比べると、格段に速くて、コスト面でも優れているのが想像できるかと思います。
骨組みが完成すると、下地となる石膏ボード等を貼り、工事は完了です。
2. 軽天工事の特徴とポイント
建築工事そのものに言えることですが、木造建築から鉄筋、コンクリート造になってから色々なことが様変わりしました。木の柱から、金属製の素材を使うようになった軽天工事にはメリットとなるポイントもたくさんあります。
耐火性
鉄製金属ですので、燃えない=耐火性に優れています。厳しくなった防火基準も容易にクリアできます。湿気にも強いです。
加工性
好みの形に曲げることができるので、複雑な形状でも対応できます。
コストパフォーマンス
木材であれば、木を切り出し同じ形をいくつも形成するのには相当な時間がかかり、その分コストもかさんできます。鉄製ではそのような工程がなく、短期間で資材を調達でき原価も安いのが特徴です。また、リサイクルも行っているので環境にも配慮しています。
3. まとめ
見た目に美しいかそうでないかは、お客さま相手にビジネスをやる上で重要視したいポイントのひとつです。その為には下準備、下地作業が非常に大きな役割を担っています。軽天工事のような、一度完了してしまうと簡単には手がつけられない基礎部分は確かな技術が必要になります。丁寧な作業の積み重ねが、最終的なクオリティにも表れてくることを忘れないでください。