物販の売れてるお店は、居心地のいい空間が多く、何時までも滞在したくなります。旅先など日常から逃避行する場合はもちろん、気の合う仲間と過ごしたり、1人だけの特別な時間など快適と感じる空間は人それぞれです。
そんな快適な空間を、簡単に演出するポイントを業界別にご紹介します。是非参考にしてみてください。
1. 入口・エントランス
物販店では、お客さまの購買意欲を掻き立てるような工夫が必要になります。そこでまず、お客さまが気軽に店内の敷居をまたげることが重要です。既存のお客さまもそうですが、新規のお客さまを獲得するにはいかに店内へ呼び込めるかがポイントになるのは言うまでもありません。
単純に間口は狭いより広いほうが警戒心が解けます。入口付近に目玉商品や人気商品を置いて、お客さまの注意をひくといいでしょう。店内に入ってからも飽きさせないように、店の奥まで誘導できるレイアウトを考えてみましょう。
2. 左回りの法則
空間内において人を効率よく回遊させる「左回りの法則」と呼ばれるものがあります。人間には左側に心臓があるので、右回りよりも左回りに心地よさを覚えるとも言われていて、心理的に居心地の良い空間を演出して、少しでも滞在時間を長くして売り上げを伸ばそうと設計されているそうです。
よく知られているのが、スーパーやショッピングモール、コンビニの例です。具体的には、多くの人は右利きで、無意識のうちに左手に買い物かごを持ち、右手で商品を取るスタイルになっています。すると、自然と左回りに回遊する店内レイアウトができあがるようです。商品の見やすさ、お客さま同士の接触、衝突なども回避されるという仕組みになっています。
気軽に手を伸ばして欲しいものは左側に、高額なものは右側に配置するなど、陳列で区別することもできます。簡単なところから取り入れて、試してみてはいかがでしょうか。
3. 陰と陽
明るく全ての商品が見渡せるお店は、時間がない時や買いたいものが決まっている場合にはとても便利で親切に思えます。駅内のコンビニや売店などがそうでしょう。
しかし、アパレルやバラエティショップ、小物を扱う雑貨店などでやってしまうと、全く面白味のない空間ができあがってしまうので注意が必要です。お客さまの購買意欲を掻き立てるには、陰と陽のようなバランスを考えた陳列が効果的です。
陽はしっかり見えるように配置されたもの、陰は隠れている、奥まったところに配置されたもの、と置き換えてみてください。陰の部分は、掘り出し物を見つけたような感覚が生まれ、時にはお客さまにワクワク感と満足感を与え、購買力UPも期待できます。比率としては3割程度に抑えておきましょう。店内の商品の隅々まで興味を沸かせる一つの工夫です。
4. まとめ
物販店では、お客さまにいかに商品に興味を持ってもらえるかが売り上げの鍵となってきます。
お店の中からではなく、入口、エントランス側から見たアングルを大切にして、お店の奥へと向かうように設計します。見やすさも大事ですが、それぞれの商品にあったディスプレイや位置をしっかり考え、店舗内全体のレイアウトを決めましょう。参考にしてみてください。